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イギリスでは Happy Holidays と言わなくて良い理由

· イギリス,エッセイ

イギリスはインターネットの広がりとともに言葉が米語化している部分があちこちにあり、昔はイギリスでスタンダードだった Happy Christmas が Merry Christmas になったのもそのひとつです。
でも今アメリカでこの時期言われる Happy Holidays が浸透しないのはなぜ?というか、イギリスはアメリカほどポリコレに厳しくないとは言え、Merry Christmas と言っていてOKな理由は?

これについて、イギリスのマナースクール校長、Emma Dupont 先生のブログに良い説明があったのでシェアします。

 

イギリスのキリスト教は英国国教会です。ローマ・カトリック教会と袂を分かった成り立ちゆえ英国国教会の長は国家君主、つまり現在はチャールズ国王です。そのため、イギリスのカレンダーはキリスト教をベースにできています。
なので、国としてクリスマスを祝うということなので、理論上はイギリスでは Merry Christmas の挨拶で構わないわけです。

ですがもちろん、Happy Holidays と言っても間違いだったり失礼だったりすることはありません。

 

更にEmma先生は続けます。
「ではイギリスにいる他の宗教の人たちはどうするの?という問題もあるわけですが、もしキリスト教の自分が『旧正月おめでとう』とか『ラマダンおめでとう』と言われても、それによって嫌な気分になることはありません。」(意訳)

確かにそうですね。私も海外の友人からたまに「旧正月おめでとう」との挨拶をもらいますが、「うふふ」と心で微笑んで彼らのgood wishesを嬉しく受け取ります。

どんな文化をもっていても相手に寛容に。
寒い暗い季節だからこそ、心は温かく。
Wishing you all a very merry Christmas and a happy New Year!

 

*Merry Christmas も Happy Holidays も、きれいな発音で言いたい方はこちらをどうぞ。